「難しさ」  箏曲 新浮舟 琴

以前、学校の音楽の先生に
「お琴を弾くにあたって
何が一番難しいですか?」
と聞かれ、答えに困ったことを覚えています。

 

みなさんなら 何が難しいですか?

 

押し手、爪の当て方、姿勢、唄、音も見た目も美しく(笑)などなど
言い始めれば、枚挙にいとまがありません。

 

でも、今なら答えられます。
今、一番難しいと思っていること。
それは、琴で「表現する」ことです。

 

二十歳そこそこの頃
「艶っぽい音で」弾くように言われ困りました。
思えば、二十歳で 艶っぽさを表現するのは至難の業です。
そんな人生経験もありません(笑)

 

今ならどうでしょう?
「艶」を想像することはできるでしょうし、
何とか琴の音色で表現できるように努められそうです。

 

ただ、その音色が 真に艶っぽいかは別の話です …
「艶」「粋」「わびしさ」「切なさ」「未練」等々を
琴の音で表現するのは、とっても難しいことなのです。

名曲、大曲、難曲ともなると
そのようにテーマがあるものが多いですね。
恋歌は特に多く感じます。

 

気の向かないような時は
表現するまでの稽古はできません。
そこまで気が回りません。ダメですね~

一方、気分の良い時は、歌詞にも じっくり目を通して
曲想を考えてから稽古します。あるべき姿ですね~
勿論、そのような時は、何を弾いても楽しく感じます

 

自分の思いを音で表現できる様になったら本望です。
奥が深すぎて、いつまでも 手の届かない世界のようです。

                                

 
私は、楽器を奏でる際、
「音を出すだけ」なら
簡単だと思っていました。
簡単に出せるものだと。

 

バイオリンを弾いた時も
一発で音が鳴り、
弓の返しも なかなかだと褒められ
舞い上がりました。

 

二胡もすぐに音が鳴りました。

ズバリ、弓系はイケル。笑

 

最近、初めて 鳴らない楽器を手にしました。


小鼓です。

小鼓を習っている方に教えて貰って
見よう見まねで 叩いてみましたが、
全然なりません。
愕然としました。
そんな筈ないと 思って
何度も叩いてみましたが、鳴りませんでした。

これは手元に置いて練習しないと
鳴らせないレベルの楽器だと悟りました。

一回だけ、まぐれで
「ポン」と小さく鳴りました。
とても可愛らしい音で、お囃子を思い出して
もう一回鳴らしたいと挑戦しましたが、ダメでした。
いつか リベンジしたいです。笑

                    

お琴は、音を出すだけなら
初心者の方にも簡単にできる楽器です。


音で表現するとなるとかなり難しいです。
弾くだけで、精一杯な曲すらあります。

源氏物語の世界を
琴で表現できたら素敵だわ …
なんて思いながら
筝曲「新浮舟」を稽古中です

 

 

 

 

 

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レッスン・琴・音色・工夫など

2018.3.28

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