和楽器を多数揃えていると、維持費がかかります。
ですから、なるべく良い状態を保って維持費を抑えるべく、
日ごろからメンテナンスを欠かさないようにしています。
その分、お家の掃除は疎かにしていますが…
お三味線を弾いた後は、丁寧に
胴回り・竿をつや拭きで何度も拭いてからしまっています。
梅雨の時期は とくに念入りに!
三絃で 恐れている出来事No.1は… 皮が破れること!笑
過去5回は破れています。
三丁所有しているので 破れる頻度も 三倍かとは思いますが。笑
皮が破れて張替となると痛い出費です。
猫皮なら片面で4万位かかります。
名古屋の楽器店で 片面(破れた面)だけの張り替えはできないと言われ、
泣く泣く両面張り替えたこともあります。
上質な皮を張ると、さらにお高くなります。
お琴はなるべく痛まないよう
日差しが当たらない所に置き、埃を避け、
月に一回くらいイボタロウで木部を磨いています。
それでも絃は消耗しますから、
私の稽古用琴なら 半年~1年に1回ほどのペースで張り替えています。
張り替えの費用を抑えるために 糸を送って締め直してもらったり、
天地してもらったりもします。
他の稽古琴なら1~2年に一度くらいのペースでしょうか。
好んで使っている「常盤ゴールド」の絃で16000円位
和楽器が好きで、楽器を大切にしているつもりでした。
琴柱も割れないように 丁寧に お茶道具のように扱って…
な・の・に
ある日
お気に入りの私の稽古琴のパーツがとれて無くなっていたのです!
(どこだかわかりますか?龍角の手前部分です)
ガーーーン!
悲しい… のに、
次の瞬間
演奏用のお琴でなくて良かった
っと思ってしまった自分に嫌気がさしました
演奏用であろうと、稽古用であろうと大切な琴に違いはないのに…
こんなに小さなパーツでも無いとなんだか気になりますね。
一方があって、もう一方が無い…。
こちらがある方
琴屋さんに絃の張り替えをお願いする時に
修理代を伺ってみました。調べてみるとのこと
私の中では5千円位で修理できるかな?なんて予想していたのですが、甘かった。
後日
三万円位かかります。
と言われて唖然としました
だって、こんなに小さなパーツだし、
演奏用でないから象牙でもないし…
ホームセンターに 売ってるでしょう…なんて(笑)
理由は
製造元に送って修理するから
どうしても修理費がかさむそうです。
ということで、
考えまして、
このパーツは音に関係ないし、
演奏の時は使わない琴なので、
この修理に三万円かけるなら、
琴の絃を張り替えるのに使おう
という結論に至りました。
でも誤解しないでくださいね。
けっして琴を粗末に扱っているわけではありません。
五年くらい前
このお琴の木目部分がボロッボロッになってきて
そのままでは使えない状態となり
買い換えようか迷った時に
このお琴は
習い始める時に買ってもらい
弾きやすく
教師試験もこのお琴で猛練習したので
とても思い入れがあり
もう一度、復活させたくて
焼き付けに出しています。
(焼き付けとは、龍甲を削ってから焼き直すこと。)
費用の問題もありました。
似たような木目で、同じグレード「金口上角」のお琴を揃えようとすると35万位
買いなおしたところで
同じように弾きやすいお琴が手に入る保証はなかったので
このお琴を焼き直して使うことにしました。
焼き直し費用は8万くらい
新品同様に復活した時は、嬉しかったです。
以上のようなエピソードがあって、その後、残念なことに
パーツがいつの間にか取れてしまっていたのですが
今もそのパーツは無いままです。
しかし、そのことが
何故か このお琴を愛おしくさせています
子どもの頃から ずっと一緒
いつも ありがとう
※ブログ内の修理価格等は琴店によってことなると思います。
また、何年か前のものもあります。
詳しくはご利用の琴店に直接問い合わせてください。
2018.11.1
コメントはこちらからどうぞ