筝曲「新娘道成寺」 (しんむすめどうじょうじ)
地歌筝曲、京風手事物。
作曲は、菊岡検校または石川勾当と諸説あり定かではありません。
作詞は、藤本斗文(とぶん)。
ー歌詞ー
鐘に怨みは数々ござる
初夜の鐘を撞(つ)く時は 諸行無常と響くなり
後夜の鐘を撞(つ)く時は 是生滅法と響くなり
晨鐘(しんじょう)の響きには 生滅々已(しょうめつめつい)
入相は寂滅為楽(じゃくめついらく)と響けども 聞いて驚く人もなし
我も五障の雲はれて 真如のつきを眺め明かさん
言はず語らず我が心 乱れし髪の乱るるも
つれないは只移り気な どうでも男は悪性な
櫻々と謡はれて 言うて袂にわけ二つ
勤めさへ 只うかうかと どうでも女子(おなご)は悪性な
東育ちは蓮葉な者じゃえ
(手事)
恋のわけさと数へ数へりゃ 武士も道具を伏せ編笠で 張りと意気地の吉原
花の都は歌で和らぐ敷島原に 勤めする身は誰と伏見の墨染
煩悩菩提の撞木町(しゅもくまち)より
難波四筋に通ひ木辻の禿(かむろ)たちから 室の早咲き
それがほんの色じゃ 一い 二う 三い 四う
夜露雪の日 しもの関路を 共に此の身は 馴染重ねて
仲は丸山 ただ丸かれと 思ひ染めたが縁じゃえ
新娘道成寺も大好きな曲の一つです。
確か 25歳の時に おさらい会で三絃の替手を演奏しました。
三絃本手と二人きりでの演奏に、胸が高鳴ったのを覚えています。
道成寺の歌は、難しいけれど、絶品です!
今年 春の勉強会で 一丁一面でお弟子さんと演奏する予定です。
2013.1.11
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